グローバル企業になるために考えるべきこと

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グローバル企業になるために考えるべきこと
|顧客中心のマーケティングと広報戦略

はじめに:グローバル企業を目指すすべての日本企業へ

「グローバル企業になりたい」。これは、多くの日本企業が目指す理想の姿ではないでしょうか。国内で一定の成功を収めた企業が、その勢いをもって海外市場に進出し、さらに大きな成長を遂げたいと考えるのは、ごく自然な流れです。

しかし、そのとき最も大切なのは、「海外市場には海外市場のルールがある」という、ごく当たり前の事実を、どこまで真摯に受け止められるかという点です。

顧客が価値を決める時代へ

商品やサービスの価値は、企業側が決めるものではありません。価値を決めるのは、あくまで市場、すなわち顧客です。どれだけ日本で売れた商品でも、そのままの形で海外市場に持ち込んで成功するとは限りません。

なぜなら、国が変われば文化も習慣も、顧客のニーズや価値観も根本から異なるからです。

失敗の共通点:顧客中心主義の欠如

私はこれまでアメリカに21年間暮らし、その中で数多くの日本企業の海外進出を間近に見てきました。中には、日本ではその業界を代表するような大企業でありながら、米国市場ではあっけなく撤退を余儀なくされたケースも少なくありません。

そこに共通していたのは、「顧客中心」という思考の欠如です。日本での成功体験にしがみつき、現地の顧客が何を望んでいるのかを見ようとしない。最終的には、現地の市場に“拒否”されるどころか、“存在を認識されずに”静かに消えていくのです。

失敗事例:マットレスメーカーの海外進出

失敗の共通点:顧客中心主義の欠如

印象的だった事例があります。あるマットレスメーカーは、日本で爆発的なヒットを記録し、その成功を手にアメリカ市場に進出しました。しかし、マーケティング戦略は日本とまったく同じものでした。

プロモーションコピーには「水洗い可能」という文言がありましたが、アメリカではマットレスを洗う文化がないため、かえって誤解を生みました。結果、そのビジネスは失敗し、現在ではほぼ撤退状態となっています。

いま求められる「マーケティング」の本質

いま求められる「マーケティング」の本質

商品やサービスの「質」だけで差別化できた時代は、すでに終わっています。現代では競合との違いがわかりにくくなり、成功の鍵はマーケティング戦略そのものに移りました。

マーケティングとは、単に売るための広告戦略ではありません。顧客を知り、顧客とつながり、心を動かすこと。それはまさに「企業と顧客の対話」であり、SNSやデジタルメディアを通じて誰でも実践可能な時代です。

グローバル広報の本質とは?

グローバル広報の本質とは?

私たちが考えるグローバル広報とは、「商品説明」ではありません。自社の理念や思いを、異なる文化の顧客に「共感」をもって伝える営みです。

顧客の目線に立ち、文化的背景を理解し、日々丁寧に言葉と映像を重ねていく──。その積み重ねが、信頼とエンゲージメントを生み出し、真に愛されるグローバル企業を育てていきます。

成功体験を手放す勇気

成功体験を手放す勇気

多くの日本企業は、1980年代の「高品質・低価格=成功」という成功体験からいまだに抜け出せていません。その成功体験が、むしろグローバル化における最大のブレーキになっているのです。

本当に必要なのは、顧客の声に静かに耳を傾け、常識やこだわりを手放し、変化を受け入れる柔軟さ。文化の違いに気づき、学び、対応する。それが、グローバルブランドとして選ばれ続ける鍵です。

まとめ:グローバル企業としての存在意義

グローバル企業としての存在意義

「あなたの会社が、世界に存在する理由は何ですか?」

その答えは、顧客の要望に応え続けること。そして、その顧客の声を知り尽くした上で導き出されるのが、本当に意味のあるグローバルマーケティング戦略です。

ご相談ください

もし貴社が海外展開やグローバル広報において、どこから手をつけるべきか迷われているのであれば、ぜひ一度ご相談ください。

私たちは、現地の顧客視点に立った戦略設計と、文化的背景への深い理解をもとに、貴社ならではの「伝え方」をご提案いたします。

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